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空腹感を感じない場合

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食欲不振症は、長期間食べ物を摂取していないのに空腹感がない状態に対する症状の総称です。

そもそも、食物をとるということは身体の機能維持に必要不可欠な行為です。これは恣意行動ではなく、本能に基づいて行われます。だからといって、際限なく食物を摂取すればいいというわけではありません。身体のエネルギー保存には限界があるため、十分に食物を摂ったと身体(脳)が判断した場合、食欲を抑える必要があります。

要するに、食物摂取は空腹感と満腹感をコントロールすることによりバランスをとっているわけです。これは、大脳視床下部にある食欲中枢が制御しています。
食欲中枢は、空腹信号を受信する摂食中枢および満腹信号を受信する満腹中枢で成り立っています。

脳が空腹を感じるのは、次のような状況のときです。

・血液の血糖値が下がる
 摂食中枢が刺激されて食欲が起こります。

・空腹による胃の飢餓収縮
 食物を長時間摂取しないでいると、胃の中が空になります。これにより胃が収縮を起こし、胃の迷走神経(副交感神経)が空腹信号を摂食中枢に伝えることにより、空腹を覚えます。

脳が満腹を感じるのはこの逆です。

・血液の血糖値が下がる
 食物摂取後に血糖値が上がり、満腹中枢が刺激されて満腹感を覚えます。

・満腹による胃の伸張
 食物を十分に摂取することにより胃が伸張され、迷走神経を通して満腹中枢に伝達されることにより、摂食中枢を抑制します。

また、食欲は情緒や記憶、感覚の影響を強く受けます。落ち込んだ時や何かの記憶に浸っている場合など、空腹を感じなかったり食欲がわかなかったりするのはよくあることです。

病気の場合も、食欲に影響します。食べていないのに空腹感がない場合は、まず消化器疾患が疑われます。慢性胃炎、胃癌、急性肝炎、肝硬変、慢性膵炎、慢性胆嚢炎などでも発症します。悪心、嘔吐、下痢、下血、腹痛などを伴う場合は、すぐに検査が必要です。

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